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めまい |
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季節の変わり目にはめまいを発症する人が増えてきます。
めまいが起こると日常生活に制限が出て、いつまた起こるかという不安が付きまといます。きちんと診断して治療し、快適な生活がおくれるようにしましょう。
代表的な病気を説明します。
良性発作性頭位めまい症
めまいで比較的多いのが良性発作性頭位めまい症です。頭を動かした時に数秒めまいが起こるのが特徴です。原因は、内耳にあるバランスを感じる小さい石(耳石)が、本来ある場所からはがれて三半規管の中を動くためと考えられています。左右どちらの耳のどの三半規管が悪いかを検査して、悪い部位に適した頭の動かし方ではがれた耳石を元に戻す治療法があります。これによって1回で症状が改善する場合もあります。 |
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メニエール病
めまいとともに耳鳴り、難聴(耳が聞こえにくくなる、耳がつまった感じ)が起こり、この発作を繰り返すのが特徴です。原因は耳の奥の内耳という場所の内リンパ液が貯まりすぎ水腫(むくみ)が起こるためと考えられています。誘引として、かぜ、睡眠不足、ストレス、天気が悪くなる時などがあります。治療は水腫を軽くするような注射や内服薬を長めに飲んで、できるだけ再発を防ぐようにすることが大切です。
突発性難聴
ある日急に耳が聞こえにくく(難聴)なる病気で、内耳の血液循環障害、ウイルスなどが原因で起こると言われています。この病気はめまいを伴う場合と伴わない場合があります。めまいがある場合はメニエール病と似ていますが、基本的にその後めまいを繰り返すことはありません。難聴については早期治療が第一なので、メニエール病の初めての発作か突発性難聴か判断が難しい場合は、まず難聴の改善を目的にして治療を開始します。治療はステロイドホルモンの内服や点滴注射が中心です。高気圧酸素治療という方法もありますが行っている施設が限られます。
前庭神経炎
突然立っていられないほどの激しいめまいが吐き気や嘔吐とともに起こります。耳の奥の内耳には音を感じる蝸牛と平衡を保つ働きをする前庭、三半規管があり、ここに入った情報を脳に伝える神経が、それぞれ聴神経、前庭神経といいます。この前庭神経に炎症が生じる病気です。原因は今のところ不明ですが、かぜをひいている人が少なくないことからウイルス感染によるという説が有力です。
めまいとともに吐き気がしたり、頚部の筋肉が凝ったりします。これは平衡を受け持つ神経と自律神経、頚部の筋肉を受け持つ神経とのつながりがあるためで、一旦めまいが起こると自律神経や頚部の筋肉が刺激を受けやすくなり、症状がなかなか治らない場合があります。このような症状も含めて治療が必要です。
めまいの原因として他には貧血、自律神経の異常、脳血管の循環障害、頚部の骨の異常、脳腫瘍などがあります。めまいに関する基本的な検査を行い、必要であれば脳や頚部の詳しいレントゲン検査(MRIなど)をお勧めします。軽いめまいでも気になれば一度ご相談下さい。
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